2013年1月28日月曜日

南インドの結婚式

調子悪いにも関わらず、南インドの結婚式に参加してきましたので、ご報告したいと思います。 これが私たちが受け取った招待状。まだ知り合って3週間の音楽の先生の結婚式だったのですが、とてもいいタイミングでその場に居合わせる事が出来ました。



近頃いつもよりも停電が多く、この日も起きて準備を始めた5分後に電気が落ちたのでヘッドランプを装着して支度をする羽目に。(この写真ばれたら怒られそう。)結婚式は朝6時に始まるので5時半には出発しないといけない、ので4時半ごろには起きました。どうやら結婚式はとても迷信的で占星術に影響されるようです。グルは占星術で式の日時を決め、アドバイスします。仮に、星がきっちり揃わない場合は式を1年とか2年差し止めることもあるそうです。式は午前2時、3時にやることもあるそうなので、今回朝6時だったのはラッキーだったのかも。


音楽を演奏するための別ステージもある大きな会場。ミュージシャンたちは最初から最後までノンストップで超でかい音で演奏してました。その向かい側は儀式をするためのステージで、中央には椅子が300席くらいはありました。白色の椅子には新郎の親戚が、赤色の椅子には新婦の親戚が座ります。新郎側、新婦側の椅子は、儀式が行われているステージではなく、なぜかお互いに向き合う感じで並んでいました。誰も向かい側の人を知らないのでちょっと気まずかった。


特別ゲストとしての待遇を受けました。最前席に座らせてもらってるのがその理由のひとつ。ちなみに隣の方は新婦の親戚ですが、何故か新郎側に着席。


この黄色のフェイスペイントしてるおばちゃん。誰なのか分かりませんが、彼女の髪に花をつけてくれたり、ブレスレットをくれたり、サリー直してくれたり、第3の目をつけてくれたりと、めちゃくちゃいい人でした。インドの女性たちはアクセサリーが大好きです。

グルが何かをやっています。いよいよ儀式の始まりです。

こんな風にフェイスペイントされまくります。全てを完璧にこなさないと神様の怒りに触れて悪いことが起こるかもしれない。と、皆とても真剣で笑顔なし。。



インドでは黄色いビーズのネックレスが結婚指輪の代わり。新郎がこのネックレスを新婦に掛けたら、晴れて2人は正式に結婚したことになります。と想像します。

全ての出席者は、米粒を新郎新婦に投げて祝福します。

ここに新郎新婦の誕生です。ご覧のように彼らは終始この真面目な表情を保っています。式前夜はもっとにぎやかだそうですよ。本当かな。

その後、皆さんご祝儀を握りステージへ。祝福の言葉を述べ、記念撮影です。

これはお祝いのお金を包んで贈り物として手渡す用の封筒なんですが、お札よりほんの少しだけ小さいのでかなり無様な感じで折畳むことになります。

新郎は、特に親しい友達や家族には信頼を象徴する羽織ものを掛けます。ゴールドの羽織ものを貰っている人はごくわずかで一番良いんだろうと思っていたので、これを貰ったときはすごく嬉しかった。

この後、皆下へ降りて朝ごはん。


インドの家族はとても多いので本当にたくさんの人に出会いました。

お金の他にもたくさんの贈り物が。だけど何で15人分くらいのポットや鍋がいるのかが謎。

花嫁さん。生まれてから一度も髪を切ったことないように見えるけど、どうやら偽物の髪の毛を付けてるらしい。

出席者は皆、退出時にオールドココナツをもらいます。何の意味があるのかはよくわかりませんが。実際、2〜3時間の式が終わるまでたくさんのおめでたいことがあったはず。式のあと家族の一人が「何が行われていたのか理解できなかったでしょ?」と聞いてきました。「うん、どういう意味があるの?」と聞き返すも、彼女も知らないんだとか。彼女はお母さんに聞いたけどお母さんも知らないとのこと。誰も何の質問もせず、グルのお告げに従うのみ、なんだと思います。一番奇妙なのは、式当日なのに終始なんの表立ったスピーチがなかったこと。「来てくれてありがとう」とか「では式を執り行います」とかいう一言すらない。始まりと終わりは、会場の様子を見て判断するしかないようです。音楽は頃合いを見計らってきっちり鳴り止むけど、拍手もなにも一切ない。儀式に参加している皆かなり真剣で、ずっと顔が怖い!見ているだけの親戚たちは笑顔でたくさん話してくれて楽しかったです。外国人は私たちだけだったので超人気者でした。

人々が都市に移り、グローバルになってきて文化は変わりつつあるけど、インドの結婚式の多くは伝統的なお見合いで、異なるカーストと結婚することも禁じられています。恋愛結婚は段々増えてきているものの、家族やグルの同意があった場合のみです。おそらく半分くらいの人はまだ完全にお見合いで、もう半分は本当に幸せで一緒になっています。

新婦の家族はかわいそうな事に性差別のせいで、新郎側よりもたくさんのお金を払わなければならないのです。新郎新婦は今まで稼いできたお金をすべて結婚式に費やすそうです。このすごく時間のかかる、ストレスフルな準備にたくさんの人が関わっているみたいです。なんてややこしいインドの結婚事情。

聞き辛いんで、聞いていませんが、先生は今幸せそうなので恋愛結婚だったと思います。
二人がこれからも幸せになりますように心から祈ります。


ご清聴ありがとうございます!

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